こんにちは、@yuppy_kakeruです。
ケンチク歴17年/現場叩き上げ→店舗デザイン設計&施工/最近はクリニックに特化してます。
先日の下記ツイートを掘り下げてお話しします。
僕は4年程前にjwcadからVector Works2014(architect)に乗り換えました。
【乗換えした理由】
・jwでの表現に限界を感じた
・jw×イラレ×フォトショを駆使するが図面変更に絶望
・図面の整合ミスが絶えないこれらをVectorWorksは控えめに言って90%くらい解決してくれました。
— Yuppy@jinseiד筋トレ” (@yuppy_kakeru) 2019年6月19日
jwcadから乗換えを考えいる方、Vectorworksを検討している方、BIM設計が気になってる方にポンッと背中を押すキッカケになればいいなと思います。
【感謝】
拝啓jwcad様。
大変長い間お世話になりました。(12,3年間)
無償で提供して頂いて恩返しすら出来ないままですが、本当に僕の仕事を支えてくれたツールだった事は紛れも無い事実です。本当に感謝です。
で、
この度、jwcadを卒業しVectorworksBIMに乗換えた事により図面爆速で描けてます!
4年ほど前に長年使ってきたjwcadからVectorworks2014architectにCADソフトを変えました。(現在は2020)
【乗り換えした理由】
- jwcadでの表現に限界を感じた。
- jw×Illustrator×Photoshopを駆使するが図面変更に絶望。
- 図面の整合ミスが絶えない
jwcadでの表現に限界
jwcadは基本的に出力後はモノクロの図面表現がほぼだと思います。(工夫されている方もいること思いますが)
僕がやってた頃は
- レイヤーで線色を変える
- グレー表示でカラー印刷をかける
- プラグインでグラデーションを表現
この辺りを駆使しつつ図面が見やすいように頑張ってましたが、レイヤーで色分けしたのは画面上自分が区別しやすくする為に色を変えただけでそのままカラー印刷すると非常に見にくい図面になってしまうので、基本プリントアウトはモノクロ印刷で行っていました。
グラデーションは曲線の陰影を表現するのに使っていましたが、これは結局グラデーションが段階的に図形化され濃淡を付ける機能だった為、変更があれば再度色付けを行う必要がありました。
僕が求めていた事は重要な寸法、文字を赤で表現したかったがカラー印刷をするとレイヤーで色分けした自分都合の色分けも出力されてしまい求めている出力イメージと違うものが出てしまう為、現場での補足説明が必要だったりするし、最悪伝え忘れてしまう事もあった。
こんな感じでjwcadに限界を感じながら作業していました。
jw×Illustrator×Photoshopを駆使するが図面変更に絶望
これは、ファサード(外観)のイメージを表現する際の事なのですが、当時は大変苦労した記憶があります。正直、プレゼンする機会が増えてきた事とクライアントから『3Dで見れますか?』とか『パース下さい』って事が当たり前の様に言われる様になり本当に限界を感じていました。
プレゼンが一度で決まればいいのですが何度も変更があった時はマジで絶望してました。
図面の整合ミスが絶えない
ある程度図面が進んだ段階で図面変更が発生した時、1箇所変更があったら全ての図面を個別に変更する必要がありました。
全て手作業で修正をするわけですから、やっぱり修正忘れが多発します。
特に展開図まで進んでいた場合や個別図面(家具図)まで進んでいた場合が、、、、、、まぁ地獄。
思い返すだけでも地獄。
費用対効果がある設備投資は1日でも早い方がいい
CADソフト変更には結構な設備投資が必要だが必ず取り戻せます。
むしろこの先のストレスと時間的損失と機会損失を考えると1日でも早い乗換えを勧めます。
BIM設計は既に当たり前。
毎日仕事で使うのだからスキルは3ヶ月で身につきます。
やるかやらないかの一歩だけです!
— Yuppy@jinseiד筋トレ” (@yuppy_kakeru) 2019年6月19日
新たなCADソフトを導入すると
- 1から覚えなければならない
- 有料ソフトなので費用が掛かる
- PCもハイスペックにする必要がある
悩みとしてはこの辺りでしょう。
後半の2つは言い方悪いですが、お金で解決できる悩みです。
設備投資と思えば踏み切れるはずです。
一番の不安は1から使い方を覚えなければならない事。高い費用を払って本当に使いこなせるのだろうか?って事ですよね。
僕も慣れ親しんだjwcadの操作から本当にVectorworksを覚えれるのか心配でした。
仕事をしつつなのでいきなり移行は無理ですが、仕事(実践)で使うので覚えるスピードはあなたが想像しているものと違います。安心して挑戦して大丈夫です。
いきなり移行するのではなく、平面は今まで通り2Dで描き、3Dが必要な部分のみ立ち上げて行くと良いです。
気がつけば、jwの使い方を忘れるくらいに上達します。
それから2019年の今は参考書も有益なものがありますのでスムーズに学べると思います。
僕は基本操作の参考書とVectorworksBIMについての参考書の二冊で今に至ります。
毎年ソフトはバージョンアップしているので当時の本の紹介は控えますね。僕が買った時の2015の参考書よりも最新の参考書を買って下さいね。
2019年最新のおすすめ本は、こちらですね。今から始めるなら間違いなく購入必須の一冊です。
何故ならこの著者のサイトが有益すぎるからです。
Vectorworksの使い方に迷ったりした時、解決のヒントや新たな発見を教えてくれます。
BIM設計は難しいものではなく、恩恵はすぐに受けられる。作り込むかは自分次第
BIMとはBuilding Information Modelingの略です。
モデリングですので仮想空間に3次元の建物を作り、これらを切り出してこれまでと同じペーパー情報(紙図面)に取り出します。
んー…言葉で説明すると難しいですね。
とりあえず、jwの時は製図の作業でしたがBIMは模型を作る作業です。
だから展開図も切り出す、切り出すという感じで描けるんです。
更に、1箇所変更が発生しても全ての図面が連動しているので勝手に変更がかかるんです。これって整合性が物凄く高まるんですよ!
BIMとはこういう恩恵がすぐに受けれます。
(実際には寸法等の情報は個別修正が必要な場合もありますが)
とにかく、一本一本の線を積み重ねていたjwの概念とは全く違うんです。
打ち合わせでの部分変更だって余裕で「大丈夫ですよ」ってクライアントに言えます。
これまでの要領に比べたら作図時間が圧倒的に短くなり、図面が爆速で描けるようになります。この恩恵で意匠に時間をかけれたりするようになります。
モデリングをやり出すとこだわって全て3Dにしてしまいがちですが、全て3Dにする必要は無いと思ってます。まだまだ、現実的にはペーパー渡しの業界ですので二次元での表現さえ出来れば問題無いんです。
拘り過ぎると以前より時間が掛かってしまい、本末転倒です。
ゼネコン施工担当者ではjwユーザーがまだまだ多いのが現実
建築系ゼネコン施工担当者ではデータのやりとりする際、「jwで貰えますか」っていうパターンがまだまだあります。
商業施設でテナント設計の場合はVectorworksユーザーが多いです。内監(内装監理室)がVectorworksを使っているんで、竣工データもVectorworks指定の場合が良くあります。
この時はVectorworksで助かったなぁと思います。
1日も早く乗り換えよう
過去の自分は、設備投資はお金がかかるから会社にも言えない状態がありました。
でも、図面を描くのは自分なのだから機会を見計らって『jwは限界です』って伝え、会社も理解してくれました。
最近はIT導入補助金の活用もあるようですので検討してみてはいかがでしょうか?
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最後に
僕はjwがダメと言っているのではありません。無料で軽快に動く二次元CADではこれからもjw一択で良いと思います。そして作図の基本はjwから学んだ事は事実ですから。
それでも、乗り換える価値を考えると乗り換えも一択では無いでしょうか。1日でも早く踏み出してもらいたいと願い、最後に改めてjwcadに感謝を述べて終わりにしますね。
『jwcad』13年間僕の建築キャリアを支えてくれて本当にありがとう。
これからはVectorworksでもう少し建築キャリアを伸ばします。